色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』読み終わりました。

村上春樹好きだし、きっと今回も面白いだろうなとは思っていたけど、予想以上に…まるで自分のことのようで、のめり込んで黙々と読んでしまった。

主人公の考え、感じ方、痛み、比喩表現の仕方まで、自分が最近、特にここ一年感じてた事とシンクロしてて。
共感した部分をいちいち書き出してたんだけど、多過ぎて書き出しきれなくなるくらい。笑

具体的に感想を書こうと思ってたけど、あまりにも私の内面に触れすぎで恥ずかしいし、書き出すと自分の半生を振り返る勢いになりそうで、ちょっと書けそうもないw


キーワード的には…

失くしていくこと、
戻らない過去、
行き先も帰る場所もない、凡庸なつまらない自分、
否定される恐怖、
誰かと関わっていくこと、

…こんな感じだろうか。

とにかく今年一年の自分の感情の集大成という感じの1冊だった。
今このタイミングで読めたのはちょうど良かった気がする。

最後の方のエリの台詞はまるで自分に言われてるみたいで、思わずちょっと泣けてしまった。

村上春樹の文章は淡々としてて静かで丁寧で、しかも今回は特に共感度合いも高い内容だったし癒されます。

他の人にも勧めたいって思うんだけど、人によっては好き嫌いある感じだし、あと性的描写を確実に何回もキメてくるから、そこがちとネックでなかなか人にプッシュ出来ないんですよねw
今回の『多崎つくる〜』も母が読みたがっているので是非読んでほしいと思う反面、お茶の間フローズンにならないか些か気になってしまう…笑
いや、それでもやっぱり村上春樹はいいよ。好きです。


奥付見て驚いたんだけど、12月10日に初版が出て、5日後にはもう第2刷が出たみたいですね。凄すぎ…Σ(゚д゚lll)

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